アスポートに関わる人たちの声

学習支援ボランティア Bさん 大学生

ひととつながること

私は大学1年生の12月からアスポート学習支援のボランティアに参加しています。ボランティアに参加した理由は、大学にいる間は、先輩・後輩をはじめとした同世代の人としか関わる機会がなく、これまであまり接点がなかった人との関わりを持ちたいと思ったためです。
大学受験を終え大学生活に慣れた頃、世代に関係なく多くの人と関わりたいという想いが日に日に強くなり、ボランティア活動に興味を持ち始めました。大学のある講義で、アスポート学習支援のボランティア活動の存在を知り、ボランティアに参加することにしました。
はじめは、今まで経験のないボランティア活動であることに加え、あまり関わることのなかった子どもたちと接することが難しく、ものすごく緊張したことを覚えています。
私が通っている教室は担当制ではなく、毎週違う子どもたちに勉強を教えています。担当する子どもによって、集中力や反応、何が得意・苦手で、どこまで学習内容を理解しているのかまったく違います。そのため、一人ひとりに合う接し方や距離感の工夫、話しかけ方等、子どもに接する際、考慮すべきことがたくさんあり、子ども一人ひとりにとって心地よい距離を取ることが難しいと感じました。
ボランティア活動を行う中で、私は子どもたちや支援員の方々、そして他のボランティアの方々とのつながりの大切さを学びました。子どもと上手に関わるためには、どのような声掛けや雰囲気で接すればよいのか、ボランティア活動を行うたびに考えさせられます。行き詰まった際に、支援員の方々やボランティアの方に相談できる環境は、ありがたいものです。人と関わることで、さらに違う人との関わりが増え、人との輪が広がります。ボランティア活動を通して、人とのつながりの大切さを学びました。
実際に、ある子どもに勉強を教えていた際、行き詰まることがあり、その子どもにどのように接したらよいのか、分からなくなってしまいました。そこである支援員の方に相談したところ、「私もいつも考えながら、どう接したらいいのか考えながらやっています。1年以上その子に関わっているけれど、まだ模索中ですよ。」とアドバイスをいただきました。この時、私は子どもとの接し方に模範解答はないと知りました。私は、ちゃんとした答えを追い求めてしまいがちでした。しかし、支援員の方の言葉を聞き、必死にもがいて子どもたちのためにできることを考えて行動に移そうと思うようになりました。
ボランティア活動は、子どもたちのためだけでなく、私自身のためにもなっていると思うようになりました。このように思うことができるようになったのは、ボランティア活動を通して多くの人とのつながりを持てたおかげだと思っています。誰かのために何かをしてあげたい、考えたいと思うことは、なかなかできないことでもあり、素晴らしいことだと思います。人との出会いが新たな人との出会いを招くのだと思います。今後も、子どもたちにとっても、支援員・ボランティアの方々にとっても、人とのつながりを大切にできる環境を一緒に作り上げていきたいと思います。